キウイフルーツカントリーのSDGsへの取り組み
キウイフルーツカントリーの1 貧困農家サポート事業 2 農業教育推進事業 3 エネルギー循環型事業
1 貧困農家サポート事業

キウイフルーツカントリーJapanでは、静岡県掛川市での農園運営に加え、アフリカ・ザンビアでも持続可能な農業支援活動を行っています。今まで、ザンビアでJICA海外協力隊として2年、ネパールの震災地支援、マダガスカルの農業普及事業で活動していた経験があります。
ザンビアの農村地域では、多くの小規模農家が1日わずか200円程度の収入で生活しており、慢性的な貧困状態に置かれています。
また、食生活の偏りの影響から、脳疾患や肝疾患、糖尿病、高血圧などの生活習慣病が深刻な問題となっています。
私たちは、こうした課題に対し、以下の取り組みを通じて支援を行っています:
✅ ブルーベリー栽培の導入と教育
- 現地の気候に適応したブルーベリーの栽培技術の提供
- 農地が少なくても実施できるブルーベリーのポット栽培導入
- 無農薬・低コストで育てられる品種の選定
- 栽培・収穫・販売までを一貫して行う農業ビジネスモデルの構築支援
✅ 健康改善へのアプローチ
- ブルーベリーの抗酸化成分が、生活習慣病の予防や改善に期待されることから、家庭内消費を通じた栄養改善にも寄与
- 地元の医師や保健スタッフとの連携による食育と予防啓発活動
✅ 雇用と所得向上
- 地域の女性や若者に対する農業研修と雇用創出
- 市場価値の高い果樹栽培により、長期的な収入の安定化を目指す
これらの活動は、SDGsの
🎯 目標1「貧困をなくそう」
🎯 目標2「飢餓をゼロに」
🎯 目標3「すべての人に健康と福祉を」
🎯 目標8「働きがいも経済成長も」
といった国際的な課題解決にも直結しています。
キウイフルーツカントリーは、農業の力で人々の暮らしと未来を変えるため、これからもザンビアの農家の方々とともに歩み続けていきます。
有機栽培の指導をした時の活動
ザンビアの国営放送(ZNMC)に取材していただきました!
2 掛川の未来を考える、社会課題解決型の修学旅行プログラムのコーディネーション
静岡県掛川市において、茶農家の担い手不足や茶産業の衰退といった地域課題に向き合いながら、持続可能な農業の在り方を伝える修学旅行プログラムを実施しています。体験を通して、次世代の学びと地域の未来をつなぐ場を提供しています。
掛川市では、かつて日本を代表するお茶の産地として知られていましたが、現在では茶の消費量の減少や価格の低下により、多くの農家が経営継続に苦しんでいます。高齢化による担い手不足や耕作放棄地の増加も深刻で、地域の農地や文化が失われつつあります。
私たちは、こうした課題に対し、以下の取り組みを通じて教育と地域活性の両立を目指しています:
✅ 現場体験を通じた学び
茶畑を歩きながら、放棄茶園や高齢農家の現実に触れ、地域が抱える課題を自分ごととして考える視点を育成
✅ 地域と共に考えるワークショップ
農家や地域の方々との対話を通じて、「自分たちにできること」を探る社会課題解決型のグループワークを実施
✅ 修学旅行後の継続的な関わり
訪問後も農家を手伝いに来たり、都内でのお茶販売イベントを学生がサポートするなど、実際の行動に結びつく学びを設計
✅ 学生のアイデアから地域事業が誕生
学生の企画力や発信力を活かした新たなお茶のPRや販売企画が、実際に地域と共に動き出す事例も生まれています
これらの活動は、SDGsの
🎯 目標4「質の高い教育をみんなに」
🎯 目標8「働きがいも経済成長も」
🎯 目標11「住み続けられるまちづくりを」
🎯 目標12「つくる責任、つかう責任」
と深く関係しており、地域と若者が共に未来を創る仕組みづくりを進めています。

↑修学旅行の学生が3泊4日でプレゼンを作り、掛川市の農家が行政職員に発表しているところ
3 クルリン農法でエネルギー循環型事業
キウイフルーツカントリーJapanでは、静岡県掛川市の自然豊かな里山の中で、持続可能なクルリン農法(循環型農業)を実践しています。農園の環境すべてがつながり合い、無駄なく生かされている仕組みは、近年多くの教育機関や自治体、農業関係者の視察を受けるようになっています。
現在、日本の農業や地域社会では、化学肥料や化石燃料への依存、生ごみや残渣の廃棄、気候変動への対応など、持続可能性に関わるさまざまな課題を抱えています。私たちは、自然の力を最大限に活かし、人と環境の調和を目指す「小さな循環型モデル」として、農園全体のしくみを整えてきました。
私たちは、以下のような取り組みを通じて、持続可能な農業と地域づくりに取り組んでいます:
✅ わき水を活用した循環水システム
農園で使用する水は、森から湧き出る清らかなわき水を活用。
その水はため池に流れ、生物たちの働きによって栄養価の高いグリーンウォーターに生成され、かん水用として畑に戻されます。これにより、化学肥料の使用量を最小限に抑えることが可能になりました。
✅ 羊さんが担う除草
農園では、除草剤の代わりに羊が草を食べて除草してくれます。
環境への負荷を減らすだけでなく、羊のふんはたい肥として土に還元。命のつながりが循環します。
✅ 残さの再活用と堆肥化
キウイや野菜の皮、傷ものなどの残さはすべて動物たちのエサや堆肥の材料に。
動物のふん尿は堆肥として農園に還元され、資源を無駄なく循環させています。
✅ 炭や灰、そしてBBQの煙も活用
園内で出た炭や灰は土壌改良材として活用し、BBQの煙は農園内で「くん煙処理」として利用。
キウイの害虫を抑える自然な防除法として、化学農薬の使用量を減らしています。もちろん残った灰と炭が土壌の肥料に活用できます。
✅ エネルギーの地産地消に向けた挑戦
ソーラーシェアリングなど再生可能エネルギーの導入試験をいわ田農業高校実施中。農園の電力100%自給を目指しています。
石油に頼らない農業のかたちを、地域からつくっていきます。
これらの取り組みは、SDGsの
🎯 目標12「つくる責任 つかう責任」
🎯 目標13「気候変動に具体的な対策を」
🎯 目標15「陸の豊かさも守ろう」
に深く関わっており、キウイフルーツカントリーは「地球にやさしい農業」を実践しながら、次世代へとつながる未来のモデルを地域とともに築いています。
