協力隊を育てる会ニュースに、農園の代表耕志くん(こーしくん)が掲載されました!
いろいろ経験している変人さんですが、これからもみなさんよろしくお願いします。
画像で読みにく方は、こちらの内容を確認してください。
生きる強さを伝える場所として
農業を全うする
(2012年度4次隊/村落開発普及員/ザンビア)
静岡県出身。自分が目指す農業を探すため協力隊に参加。2014年に帰国後、実家の家業である「キウイフルーツ
カントリーJapan」へ就農。現在は農業専門家としてネパールでの震災支援にも取り組む。
2012年 4月から、ザンビアの低所得者層の移住地域で、農業技術指導を中心に活動を行いま
した。ここは、結核やHIVなど様々な感染症が蔓延し、薬の購入費や病院までの交通費、免疫
力を高めるために必要な野菜等に使う収入がない住民が多い環境でした。私はそこで現金収入
向上活動、主に農業指導を行い、雇用増進や収入向上、栄養改善のサポート等を行いました。
私が家業を引き継ぐことを決心したのは、ザンビアでの経験と、協力隊参加前にアメリカでの
生活があったからでした。家業である農業をいつかは継がなくてはとの思いもありましたが、情
熱をもって農業に従事するきっかけが持てず、まずはビジネスの成功モデルも見たいと思い、アメ
リカの農業を勉強しに行きました。しかし、大規模な農業経営は私の思い描く世界と違い、昔
ながらの農業にも触れたいとの思いから青年海外協力隊に参加しました。
ザンビアで最も強く感じたことは、人々の生きる強さです。小さな子どもでも、火を起こし、
鶏を捌き、料理をし、全ての人が命の流れを理解しています。協力隊参加前に食育のイベントを
行っていた経験がありますが、牛乳が牛から搾乳してできることを知らず、コンビニが作ってい
ると思っている子もいました。また、火起こしの際、火がきれいで触ってしまい火傷をしてしまっ
た子がいます。暮らしている家がオール電化で、火の熱さを知らない子どもがいるという現実。こ
の衝撃とザンビアでの生活を比較すると、日本の将来を担う子どもたちがとても心配になり、生
きる強さを伝えられる場所として、農業を全うすることには非常に価値があると感じ、農業を志
す決心がつきました。
今の目標は、農業を通じて地域活性化を行うことです。農園では作物を出荷するだけではな
く、観光農園として農業体験や地域の住民と連携して様々なイベントを行っています。畑の資源
を駆使した美容院や運動教室、企業の会議等、様々な試みを行いながら畑の活用意義を高めて
います。新しい農業の魅力を発信し、農業や自然に触れる機会をどんどん作っていき、地域に
若い人を呼び込むきっかけにもしていきたいと考えています。
日本も元気にする青年海外協力隊OB会
日本でも貢献したい協力隊OBOG有志で2015年に結成。協力
隊の経験やネットワークを活かし、互いの情報交換を行いながら
地域づくり等の社会貢献活動に取り組んでいる。